てにをは辞典

先日つらつら考えていた　”宴会は「行う」ものか” 問題。　　

結局これは「行う」という動詞の意味やニュアンスだけじゃなくて
日本語のコロケーションの問題だと気づいたところで
辞書を注文したんでした。

届きましたよ、三省堂「てにをは辞典」。
帯には「ことばの野原を散歩してみませんか」
「250名の作家の作品から語と語の結びつき60万例を採録。」とあります。
わくわく～

「宴会」をひくと・・
▲が　たけなわになる。　続く。　盛り上がる。　乱痴気騒ぎになる。　
▲を　こなす。　仕切る。　自粛する。　手伝う。　開く。　催す。
▲に　でる。　呼ばれる。
▲　豪華な。　ささやかな。　盛大な。　猥雑な。

となってました。　
こういうふうに、言葉と言葉（と助詞）の関係の例がたくさんのっています。
国語辞典ではわからない、「てにをは」の辞典ですね。

「結婚式」は、
▲が　終わる。　つつがなく終了する。　（明日に・間近に）迫る。
▲を　挙げる。　司会する。　中止する。　内々で～済ませる。
▲・・・・・・・・

でした。

（ついでに結婚式も卒業式も「儀式」だよな、と思って
「儀式」をひいたら、
を　に続くのは、いろいろありましたが、「とりおこなう」というのが
ありました。）

そっかぁ。　「披露宴を行う」がしっくりこなかったのは、やっぱり
「他にもっとふさわしい言葉があるのに、なんでも『行う』にするのは貧しい」という
感覚だったのだ。　あーすっきりした。


それはそうと、データの元となった250人の作家の名前と作品が載っているので
ざっと見てみました。　
ない、ないわ。私の大好きな町田康が。　なんでやねん。

コメント 2

なんでやねん^-^。　
by froro (2012-07-13 18:29) 

>froroさん
町田康の言語感覚というか言葉への態度が
すごく好きなんですが、
関西の人間じゃないと受け容れにくいのかも・・
by byonbyon (2012-07-14 09:45)